オカルトとパワーストーン

 先ほど、パワーストーンの歴史を紹介する際にも触れましたが、パワーストーンにはオカルト的な要素を持って捉えられている事が多くあります。パワーストーンという存在は、信じる、信じないは別にしても、何らかの科学的根拠があるわけではありません。また、願いがかなった、望みどおりの自分になれた、そんな結果がもたらされたとしても、それがパワーストーンによるものなのかは証明しようがないのです。こうした存在は、オカルト的なものとして軽んじられることもあれば重んじられることもあるでしょう。 オカルトというのは、超自然的なものや神秘的なものなどを指す言葉です。そして目には見えないもの、触れられないものを意味します。疑似科学そのものを指すことももちろんあります。とにかくはっきりと分かる事象や物を指す訳ではありませんから、オカルトとは何なのかを説くのは非常に難しくなっています。
 肝試しに行くのはそこに触れることのできない霊がいるという考え方が前提にありますから、幽霊の存在もオカルトの一種といえます。ですが日本の仏教では、霊魂が49日目にあの世に旅立つことになっていますから、48日間は地上にとどまっているとされています。この考え方をオカルトだと捉えることは少ないはずです。広く普及している仏教の考え方はオカルトではなく、もっと少数派の存在がオカルトといわれる事が多くなっています。
 パワーストーンが「オカルト」としてあつかわれる背景には、一部のありえないパワーストーンの力を、パワーストーンの効果として販売する業者の存在があります。もともとパワーストーンは、分かりやすい例で言えばお守り的なものです。ですが中には、このパワーストーンを持っていればガンが治る、大金が手に入るなどと言葉巧みに人を騙して、お金儲けをしようとする人たちも存在します。もともとパワーストーンには、ガンを治す力もなければお金を集める力もありません。そもそも、誰が持っても一定の効果・効用があるものは存在しないのです。
 オカルトだと思うかどうかはその人次第ですが、中にはオカルト扱いされて当然の石も、数多く出回っていることを忘れてはいけません。

 

パワーストーンの正体Topへ戻る